こんちにばんは、雨樹一期です。今回はオールドレンズで撮るポートレート、犬猫編です。
動く被写体でもあるペット撮影に、オートフォーカスのないオールドレンズはぶっちゃけちゃうと適してませんが、バチっとハマるとめちゃくちゃ魅力的な写真が撮れるんです。

僕の主な仕事は犬猫のペット撮影です。ペットライフフォトグラファー、猫写真家として活動しています。
現在の活動以前は、フィルムカメラやトイカメラで花や風景、観覧車や外猫などを撮影、2018年頃からオールドレンズにどハマりして、数々のオールドレンズを使って撮影してきました。
その中で外猫ちゃんもたくさん撮影してきましたし、家族撮影で使用することもあります。

使用するオールドレンズは結局は絞られてくるんですが、そんな写真を作例と共にご紹介しつつ、それぞれのオールドレンズの魅力ついてもご紹介します。

オールドレンズについては以下より


【目次】

◇ オールドレンズの魅力とは?
◇ 焦点距離50mm-58mm(標準オールドレンズ)
・CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 MMJ
・Carl Zeiss Jena Tessar 50mm F2.8
・Industar-22 50mm F3.5
・Jupiter-8 5cm F2
・Leica ELMAR-M 50mm F2.8
・OLYMPUS OM G.ZUIKO AUTO-S 55mm F1.2
・PENTAX Super Takumar 55mm F1.8
・HELIOS-44-2 58mm F2
◇焦点距離75mm-135mm(望遠オールドレンズ)
・Voigtlander COLOR-HELIAR 75mm F2.5 MC
・TAYLOR-HOBSON Cooke Kinetal 75mm T2.8 F2.6
・MC Jupiter-9 85mm F2
・MC PENTAX-A MACRO 100mm F4
・Nikon Ai-s Micro-Nikkor 105mm F2.8
・Nikkor-Q 13.5cm F3.5
◇焦点距離24mm-35mm(広角オールドレンズ)
・PENTAX SMC Takumar 24mm F3.5
・Nikon Ai Nikkor 35mm F1.4
◇ まとめ

 

オールドレンズの魅力とは?

いまのデジタルって解像度重視で、オートフォーカスも超有能。でも、あえてあえて悪く言うと描写はカリカリなんですね。
それがオールドレンズで撮ると、柔らかくて温かみのある描写になります。エモい写真が撮れます。

癖や個性が爆発しているのが面白くって、それが自分の求めている世界にぴったり、なんてステキな出会いがあるんですよね。
そこで、僕がこれまでに数多く使ってきたオールドレンズをまとめてご紹介します。

気になる描写の写真があれば、ぜひ他の作例も調べてみてください!
サンライズカメラさんのブログにて、個別にレンズの紹介しています。

今回は焦点距離別でご紹介します。

焦点距離50mm-58mm(標準オールドレンズ)

標準レンズの50mmですね。今回紹介しきれないものも含めて、販売台数も多いので、割と安価で手に入れることが可能なレンズもあります。

CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 MMJ(カールツァイス プラナー)

プラナー50mm

いきなりど本命のおすすめオールドレンズの紹介になりますが、もーとにかく神レンズ
オールドレンズの描写って緩めが多いですが、こちらはビシッとカリッとした描写で、コントラストも強くて締まりのある写真が撮れます。
しかもとろけるようなボケの美しさ、さらにオールドレンズらしさもしっかりとあって、普通にただ撮っただけの写真が物語ちっくな一枚に。

オールドレンズと犬

レトロ系な描写との相性も良くって、オールドレンズのあるある、「ここがダメだね」って点も特に見当たりません。
逆に言えば、ザ・オールドレンズ!って感じがないかもしれませんね。

CONTAX カールツァイス プラナー T* 50mm F1.4 MMJ

とりあえず、買って損はしない。自信を持っておすすめできるのが、「CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 MMJ」ですね。

カールツァイスで撮る猫

色味はレタッチしていますが、この毛並みとボケ感を見ていただければ、神レンズってことが分かって頂けるのではないかなと思います。

神オールドレンズ

編集によっては、ゆるっとした雰囲気にも。もとの性能がいいので、ゆるふわ系にもエモい系にもレタッチが可能です。

ちなみに、レンズ名の末の部分「AEJ」と「MMJ」がありますが、オススメは日本製の後期型である「MMJ」です。
「AEJ」の絞りリングは手裏剣型に対して、「MMJ」は丸。玉ボケなどの美しさも考えると、多少値段が上がっても「MMJ」が良いですね。

 

 

Carl Zeiss Jena Tessar 50mm F2.8(カールツァイス イエナ・テッサー)

カールツァイス イエナ テッサー 50mm F2.8

上記で紹介したのと同様、カールツァイスのレンズですね。こちらは開放での絞り値がF2.8になります。その分、価格も安くなりますが、こちらもまたまたさすがの描写力。
いろんなオールドレンズ使っていて、一枚撮ればもう分かるんですよね。キレと色の乗りと強いコントラストが全然違います。

イエナ テッサー

目付きの悪いニャンコですが。ボケ感もいい!そして写真に深みも感じます。
「Carl Zeiss Jena Tessar 50mm F2.8」は、これまでに使ってきたオールドレンズの中では、もっともドラマチックに撮れます。

ドラマチックなオールドレンズ

描写が艶っぽくなるのも特徴ですね。いいですよ、このレンズ!

 

Industar-22 50mm F3.5(インダスター)

Industar-22(インダスター) 50mm F3.5

旧ソ連のオールドレンズ「Industar-22(インダスター) 50mm F3.5」は、かなりのクセモノレンズ。
扱いがとても難しいですが、ザ・オールドレンズ的な特徴が魅力的。

F3.5ということで、ボケ感はあまりありませんが、それを上回る魅力的な描写があります。

インダスターのゴースト

それがこの降り注ぐ光のシャワーのようなゴースト。唯一無二の描写です。
光の入れ加減などでガラッと変わるので、撮影に関してはかなり難しいですが、おすすめですね。

一万円前後で手に入るので、遊び感覚で購入してみるのもいいのでは?

 

 
 

Jupiter-8 5cm F2(ジュピター) 

インダスター オールドレンズ

「Industar-22(インダスター) 50mm F3.5」と同じく旧ソ連のオールドレンズ。
描写に関してはカールツァイスに比べるとかなり劣りますが、この旧ソ連のオールドレンズはクセが強くて、面白いです。

オールドレンズの魅力

晴れた日の、暖かくってやわらかい描写にはうっとりします。
これ、はじめは曇っている時にいろいろ撮っていたんですが、なんかいまいちなレンズだなーって思っていたのですが、太陽が差し込んできた瞬間、大化けしました。

やっぱりオールドレンズの魅力って、晴れた時や開放で撮るのがいいですね。

最短撮影距離が1mと遠いのが難点。つまりは、1mより近くの被写体にピントを合わせることができません。
カフェなどで料理を撮るとかでなければ、最初の一台でもありなレンズですね。

 

Leica ELMAR-M 50mm F2.8(ライカ エルマー)

でました、ライカですね。ライカって憧れというかもはやロマン。持っているだけで、巨匠のような眼光で被写体を探しはじめます(笑)。
描写に関してはさすがライカというキレ味。それもありつつ、逆光でのゴーストはオールドレンズっぽくて魅力的です。

ただ、これからオールドレンズはじめたいって方にはオススメしません。
上記に紹介した他のレンズの方が安いし、使いやすいかなと思います。

やっぱりライカだし、絞りF8くらいでパンフォーカス&モノクロモードで撮るのもいいですね。
ただそれだとオールドレンズっぽさはなくなるかもしれないですね。

街スナップが好きな方にはヒットしそうですね。

 

 

OLYMPUS OM G.ZUIKO AUTO-S 55mm F1.2(オリンパス ズイコー)

55mmのF1.2ということで、開放で撮るとピント合わせが至難の技。猫ちゃんの鼻にピント合っているけど、目はボケていますね。
明瞭度も低くて、全体的にふわっとしています。でも、このゆるーーい雰囲気はポートレートにそのまま活きてきます。

ただカリカリ描写が好きな人からすると、いまいち、かもしれません。

でもそもそもオールドレンズ好きって、このもやっとした描写が好きですよね。
個人的にも好きなオールドレンズです。

逆光で撮ると虹色のゴーストも出現。やわらかい描写はやっぱポートレート向きですね。

開放でF1.2のレンズにしては、かなり安価なのもおすすめポイントです。

 

 
 
 

PENTAX Super Takumar 55mm F1.8(ペンタックス スーパータクマー)

ザ・オールドレンズといえばこの「PENTAX-Super-Takumar-55mm-F1.8」じゃないでしょうか。
オールドレンズを知るきっかけでもあり、これこそオールドレンズの描写のイメージだと思います。

ふわっとしたレトロな描写。デジタルのレンズとの違いが明確ですね。
55mmでF1.8なので、ほぼほぼ50mmの標準レンズと同じように使用できます。

ボケの雰囲気もいいですよね。とても安価で1万円以下で購入もできます。
状態が悪いものだとレンズが黄色く変色していることもありますが、それはそれで味にもなります。

そしてこの光の輪っか。んーーイイじゃない!
いろんなオールドレンズを揃えていくとあまり使わなくなりましたが、まずはこの1本からスタートするのもいいですね。
フィルムカメラのPENTAX SPとレンズをセットで購入して、フィルムカメラとミラーレス一眼、どちらでも使用してみるのもいいですね。

 
 

HELIOS-44-2 58mm F2(ヘリオス)

価格も含めて、オールドレンズはじめの一台として最もおすすめなのが、この「HELIOS-44-2 58mm F2」です。
適度なピントの甘さが絶妙です。

58mmのF2なので、ボケ感も標準レンズとそこまで大差はありません。フィルムカメラっぽい描写ですね。

レトロ系の赤や黄色味の編集も合うけど、ゆるふわな青緑系の良い感じ。ふわーっとボケていく雰囲気や光の滲みがいいですね。

逆光で撮ると、白モヤモヤが現れます。このコントロールが少し難しいけど、他のレンズにはない魅力ともいえますね。
背景のボケがグルグル回っていますが、ほんとに個性的で面白いオールドレンズです。

価格も1〜2万円で購入可能です。

 

 
 
 

焦点距離75mm-135mm(望遠オールドレンズ)

続いて中望遠のオールドレンズになります。オールドレンズにはオートフォーカスがありません。自分でピントを合わせる必要があります。
これが焦点距離が長くなるほど、ピント合わせが難しくなってきます。
ということで、オールドレンズはじめの一台には不向きにはなりますが、面白いレンズもあるのでご紹介します。

 

Voigtlander COLOR-HELIAR 75mm F2.5 MC(フォクトレンダー)

開放のF2.5で撮影してもシャープな描写。一見、普通のデジタルのレンズで撮ったものかなって思うほど。
とても優秀なオールドレンズになりますね。

変な癖がないので、単純に使いやすいオールドレンズですね。でもそれが逆に物足りないって思っちゃうのがオールドレンズの世界。
デジタルのレンズとオールドレンズの間にあるような感じですね。

オールドレンズやりたいけど、ちょっと緩すぎるんだよなーって方にはオススメですね。

 

 
 

TAYLOR-HOBSON Cooke Kinetal 75mm T2.8 F2.6(テーラー・ホブソン クック キネタル)

まず、名前が長い、覚えられません 笑。T2.8って何って感じですよね。
ざっくり説明すると、以下の通り。
F2.6(F値):レンズの焦点距離を有効口径で割った比の値
T2.8(T値):レンズを実際に通り抜ける光の明るさを表す値

まー、よくわからんです。気にせず使いましょう。
ちなみに、TAYLOR-HOBSON 75mmはシネレンズ。つまりは映画用のレンズです。

描写の話をしましょう。
上記のフォクトレンダー75mmと同じく癖のないレンズ。シャープな描写で使いやすいです。

これまでご紹介してきたレンズとは別物。とてもキレイですね。解像度も高いですよね。

中望遠レンズということで、ポートレート撮影にもいいですね。
光がふわっと降り注いでいるような柔らかさ。

とにかく、光がキレイに写るオールドレンズです。オススメする望遠オールドレンズの中では一番好きです。
標準レンズを購入した後のもう一本にもいいですね。

って、実はこのレンズ持っていないのですが、いま執筆するに当たって超絶に欲しくなってきています。

でもね、あまり出回っていないレアなオールドレンズ。しかもかなり高価なんですよね。

 

MC Jupiter-9 85mm F2(ジュピター)

開放がF2の中望遠レンズということで、ボケっぷりはかなりボケボケ。
ただ、明瞭度は低いのでピントの合っている面もやや緩めにはなります。まーそもそも「そんなにカリカリに撮る必要ってあるのかなー」という思いもあります。

ちょっと癖のあるレンズで、普通に撮っているだけでは、カチッとハマりません。
この子の個性に自分が合わせていく必要があります。

で、これがカチッとハマった一枚(個人的には)。玉ボケがキレイですよね。

てこともあって、初心者の方にはやや不向き。オールドレンズって味がある写真が撮れがちではありますが、「MC Jupiter-9 85mm F2」に関しては、撮影技術がないと眠たい写真になりがち。

階調(明るい部分から暗い部分の段階)が滑らかで、立体感をだすのが難しいです。

 

 
 

SMC PENTAX-A MACRO 100mm F4

中望遠のマクロオールドレンズになります。
マクロなので被写体に寄って撮影することができます。描写に関しては、緩めですね。

F4ですが、それなりにボケるかなって印象。
全体的に光がかぶってるような描写ですね。全体がふわっと滲んでいます。

ド逆光で撮ると、虹の輪っかのゴーストが出現してきます。
これはとても雰囲気がいいんですが、どうしても光の滲みが気になりました。

オールドレンズって、いい感じの滲みとそうでないのがあるけど、これはそうでない方。

個性的だけど、これ1本だと辛い。
けど、1万円前後で買えるので、それなら購入してもいいかもね、って感じですね。

 

 

Nikon Ai-s Micro-Nikkor 105mm F2.8

同じくマクロレンズになります。焦点距離もほぼ同じ。でもこちらはF2.8なので、しっかり背景もボケているのが分かるかと思います。
こちらはニコンのレンズですが、ペンタックスに比べるとかなり優秀。でも価格は控えめ。2万円ほどで購入可能です。

解像度も抜群ですね。さすがニコンは裏切りません。

ただ、どーにも真面目なレンズ。ふざけた癖ものレンズを求めている方には合いません。
緩い系ではなく、硬い系の写真になりがちです。

それだけ性能がいいってことですね。

 

 

Nikkor-Q 13.5cm F3.5

こちらもニコンの望遠オールドレンズ。
上記の望遠と比べるとシャープなキレ味はありませんでした(笑)。コントラストも弱めで、鮮やかでもありません。

PENTAXのマクロレンズに似ていますね。たくさん撮ったのですが、薄い光のベールがかかってるような描写が多かったです。

編集で少し引き締めてあげるのがいいかなーと。
なんかぶっちゃけ微妙。どーしたニコンって思いました。

と、思っていたら、突然この一枚が撮れました。いい感じじゃないですか?
編集もしていません。

オールドレンズってたまにビシーっとハマる一枚が撮れるんですよね。

135mmってことで、ピント合わせは厳しいですが、ニコンの割には癖の強いレンズですね。

 

 

焦点距離24mm-35mm(広角オールドレンズ)

ポートレート撮影におすすめのレンズってことで、広角レンズはあまり使用しないかもしれませんが、2点だけご紹介させていただきます。
35mmの焦点距離は広角と標準の境目ですね。

PENTAX SMC Takumar 24mm F3.5

フィルムカメラで撮ったような感じですね。周辺光量落ちもしています(四隅が暗くなる)。

味わい深い写真を撮りたいって方にはオススメな広角レンズです。

室内で少し明るく撮影。この写真自体はいいんだけど、個性が沈んじゃった気もしますね。

ポートレートというより、風景写真用に使いたいレンズかな。
フィルムの描写が好きな方にはハマるんじゃないでしょうか。

 

 
 

Nikon Ai Nikkor 35mm F1.4

個人的に35mmという焦点距離は好きです。そういう意味でも欲しいオールドレンズ。30cmまで寄って撮れるので、カフェで料理を撮ることも可能ですね。

欠点はボケがちょっとうるさい感じ。

それでも、シャープさもあり、使い勝手も良く。さすがニコンという感じ。

逆光耐性もあるので、虹色のゴーストは出ません。
個人的にはミラーレス一眼よりも、フィルムカメラで使いたいレンズかな。

 

 

まとめ

さて、どうでしたか?欲しいオールドレンズはありましたか?
個人的にはやっぱり、他のブログでも紹介していますが「CONTAX Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 MMJ」になっちゃいますね。
ポートレートだけでなく、いろんな場面で使えます。

個性の面白さでいうと「Industar-22 50mm F3.5」かなと。

無難にいろいろ楽しめるのは、「HELIOS-44-2 58mm F2」ですね。

 


雨樹一期写真事務所では、ペットとの家族撮影や商品のイメージ撮影の際に、オールドレンズで撮影するサービスも実施しています。
10万円以上のデジタルのレンズで撮った写真よりも、1万円以下のオールドレンズ撮った一枚を「これが一番気に入りました!」と感想をいただいたこともあります。

今のレンズってそれぞれの企業が必死に描写力をあげて作っているのに、何十年も前に作られたレンズで撮った写真の方がいい、と。
せっかく高いお金を出して購入したレンズもあるので、どうにも複雑な気持ちではありますが 笑。

でも、僕自身がオールドレンズやフィルムカメラの淡い描写って本当に好きなんですよね。
ポートレートやペット撮影とも相性が良いので、これからも撮り続けていきたいなと思っています。